
色々とTwitterやFacebookでの拙意見、批判への意見等を少しまとめさせて頂きました・・時系列は新しいものが上にきてしまっています。
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齋藤保高先生よりお教えを賜りまして、改めまして、以下のように拙見解を整理、ツイート内容の訂正をさせて頂きました。
齋藤先生、誠にありがとうございます。いつもご親身にご指導を賜りまして、厚く感謝申し上げます。川口英俊合掌(2019.3.29)
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瞑想・魔境・悟りについて・・
波羅蜜乗の修道論においても、確かなる菩提心による福智二資糧の集積により、煩悩障を断滅させることにより第八地に入ること、所知障を断滅させることで悟りへ至ることは可能となります。
次に、密教は、波羅蜜乗よりも強い菩提心によって、波羅蜜乗では悟りへ至るまで三阿僧祇劫は掛かる福智二資糧の集積を、迅速に積むためとして説き示された教えであり、その中でも無上瑜伽タントラは、より迅速に積むための教えとなります。
基本的な二資糧集積は、顕密変わらず、要は遅いか早いかというスピードの問題で、しかし、スピードが早い分、色々とリスクも高くなるため、修習には十分に注意が必要となります。
その上で、どちらも二資糧を十分に積み終えて、成仏するその最後の過程、つまり、第十地の最後有の菩薩が、最後に残った最も微細な所知障を断じる際の具体的なあり方は、波羅蜜乗には示されていないだけで、無上瑜伽タントラには、それが示されてはいるものの、いずれにせよ波羅蜜乗でも二資糧を積み終え、いよいよ悟りへと至る際には、諸仏によるお導きにより悟りへ至れる過程に入るため、波羅蜜乗にはその具体的な過程が示されてはいなくても、特に問題はないということになります。
以上により、ツイート内容を訂正しなければならないため、以下のように訂正させて頂くことに致します。
1)仏道修行における瞑想・禅定においては、等引・三昧の状況、意識レベルの状況にもよるものの、煩悩障、そして所知障による顕れへの囚われが生じることになるため、福智二資糧の集積により、それぞれの顕れへの囚われを対治していくことが求められるところとなります。
2)確かなる菩提心に基づいた二資糧集積にて、まずは煩悩障を断滅させていくことが求められるものとなりますが、おおよそ魔境といわれるものは、菩薩行における第八地に至れていない以上、未だ煩悩障における顕れへの実体視、囚われにしか過ぎないものとなります。
3)もちろん、第八地に至るまでの等引・三昧において、煩悩障が止むことはあるものの、等引・三昧から出れば、また煩悩障が顔を出し、顕れへの実体視、囚われは残るものとなります。第八地以上の聖者に至れば、煩悩障に侵されることは無くなるものの、まだ所知障による顕れの問題は残ることになります。
4)第八地以上の聖者における等引・三昧は、限りなく悟りには近いものの(虚空の如き空性)、まだ悟りの境地ではなく、等引・三昧から出れば所知障による顕れへの実体視、囚われは残ってしまうところとなります(幻の如き空性)。
5)いずれにせよ所知障を断滅させない限りは、完全なる悟りはあり得ず、まあ、おおよそ我々凡夫が瞑想にて体験しうる魔境などは、まだまだ煩悩障の段階における粗いレベルでのところであり、所知障への対治など、とても、とても、とても、とても、とても、とても無理な段階であります。
6)削除
7)削除
8)とにかく、私たち凡夫が魔境などと言っているものなど、所詮のところ、まだまだ本当の意味での魔境とも言えない程度の代物に過ぎないのであります。解脱・悟りへと向けては、確りと菩提心と空性理解の育みと共に福智二資糧の集積に努めて参りたいものでございます。
9)しかし、「瞑想で悟る」という何か一つの変な偏見に囚われ過ぎでもあるのであります。大事なのは、煩悩障、所知障の対治となる確かなる菩提心に基づいた福智二資糧なのであります。菩提心もない、福智二資糧もない、空性の理解も浅いでは悟れるわけがないのであります。
以上のように訂正させて頂きたいと存じます。
大変に失礼致しました。
川口英俊 合掌 平成31年3月29日
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ツルティム・ケサン先生の30年ほど前のこの忠告を、改めて胸に留めておくことが今一度必要であります。この後のオウム真理教による事件は周知の通りです。歴史は繰り返すとならないためにも。平成最後の春彼岸結岸に記す。合掌(2019.3.24)
「・・私が尊敬して止まない日本及び仏教界に於いても、しっかりとした学問研究を軽視し、俗受けする安易な思想でこと足れりとする風潮が相当根強くはびこってきており、それが延いては様々なまやかしの宗教の蔓延を温存し助長する一因となっているように思えるからである。」
(ツルティム・ケサン「書評『チベットの死者の書』」『仏教セミナー』51号)
30年ほど前のこの忠告を、改めて胸に留めておくことが必要であります。この後のオウム真理教による事件は周知の通りです。歴史は繰り返すとならないためにも。 https://t.co/WqE7wUUHDI
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月23日
「私が尊敬して止まない日本及び仏教界に於いても、しっかりとした学問研究を軽視し、俗受けする安易な思想でこと足れりとする風潮が相当根強くはびこってきており、それが延いては様々なまやかしの宗教の蔓延を温存し助長する一因となっているように思えるからである。」(ツルティム・ケサン先生) https://t.co/ivVepw6OW8
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月22日
小池龍之介さんの解脱失敗に関することで、ツイッターやフェイスブックにて拙意見・コメントをいくつか展開する中で、お怒りのメッセージをいくつか頂戴することになりましたが、そのある種の妄信的、狂信的擁護クラスタの存在に、第二、第三のオウム真理教登場の危うささえ、やや感じるところでもあります。
一応の書置きとして、「解脱失敗とその懺悔――小池龍之介さんからの電話」と、拙関連ツイートの一部と共に、松本史朗先生の「むすび ーチベット仏教哲学の意義」『チベット仏教哲学』松本史朗著(大蔵出版)p403-p417を再掲させて頂いておきたいと存じます。
再掲・・「むすび ーチベット仏教哲学の意義」『チベット仏教哲学』松本史朗著(大蔵出版)p403-p417
https://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/6be49e85423134cc91f6942005308b43
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「解脱失敗とその懺悔――小池龍之介さんからの電話」
https://samgha.co.jp/blog/%E8%A7%A3%E8%84%B1%E5%A4%B1%E6%95%97%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E6%87%BA%E6%82%94%E2%80%95%E2%80%95%E5%B0%8F%E6%B1%A0%E9%BE%8D%E4%B9%8B%E4%BB%8B%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E9%9B%BB/?fbclid=IwAR1L7VR8jr6nalAcA4Bkio3PVRqwFeHs-OLrNpidsd4JHktzAwfUc-OM3mI
オウム真理教を生み出すことになっていった土壌に対しての、松本史朗先生を中心としての警鐘が、効果なくその流れを止められなかったのと、ある意味似ているような流れがあったように思えます。そう考えると、今更ながら本当に怖いですね…
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月21日
そして、そこには相変わらずに横たえている伝統仏教への失望によっての流れが、未だにオウム真理教の時と同じようにあるようにも思えますね…誠に歴史は繰り返すであります。 https://t.co/B29rB5BCx8
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月21日
仏教の仮面を被った神秘主義的似非悟り論を標榜する個々人に問題があるのだと存じます。またそれは日本において、仏教の真なる修道論がないがしろにされ続けてきた弊害であるとも考えております。猛省が必要であります。 https://t.co/tGJKy8LUkh
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月21日
そうなんだよ、、仏教の仮面を被った神秘主義的似非悟り論を標榜する個々人の思想が受け入れられやすい土壌があることの問題を私は言いたいのであります。小池氏個人への批判ではないのですよね、、なかなか理解されないのが辛い。 pic.twitter.com/mFphISS7se
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月21日
拙一連の関連ツイート・・
そうですね。やはり、私はアティシャ大師以来のラムリム、道次第の内容を深く学び知ることが肝要であると考えております。そして、ツォンカパ大師の菩提道次第について、経典と共に吟味していければと存じます。 https://t.co/4SAo0A0k2z
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月22日
これでもし小池氏が自死でもされたら、お前らが批判して追い込んだんやろー的な追い込みがきそうですが、そうじゃない、そこまでに至るまでに、ほったらかしにしていたのが問題ということなのであります。 https://t.co/V65MhcJAwu
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月22日
そうなんだよ、、仏教の仮面を被った神秘主義的似非悟り論を標榜する個々人の思想が受け入れられやすい土壌があることの問題を私は言いたいのであります。小池氏個人への批判ではないのですよね、、なかなか理解されないのが辛い。 pic.twitter.com/mFphISS7se
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月21日
仏教の仮面を被った神秘主義的似非悟り論を標榜する個々人に問題があるのだと存じます。またそれは日本において、仏教の真なる修道論がないがしろにされ続けてきた弊害であるとも考えております。猛省が必要であります。 https://t.co/tGJKy8LUkh
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月21日
そして、そこには相変わらずに横たえている伝統仏教への失望によっての流れが、未だにオウム真理教の時と同じようにあるようにも思えますね…誠に歴史は繰り返すであります。 https://t.co/B29rB5BCx8
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月21日
オウム真理教を生み出すことになっていった土壌に対しての、松本史朗先生を中心としての警鐘が、効果なくその流れを止められなかったのと、ある意味似ているような流れがあったように思えます。そう考えると、今更ながら本当に怖いですね…
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月21日
宗教問題の小川さんの言が正鵠なようにも思われます。御輿に乗らされた小池さん、ある意味では被害者と言えるでしょう… https://t.co/74pI4EmaJB
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月19日
持ち上げる周りの問題もあるでしょうし、誰も気付かせてくれる存在がなく、裸の王様となり、収拾がつかなくなってしまったとも言えるでしょう。 https://t.co/IEbcywWFcW
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月19日
そして、また周りから持ち上げられて出てくることになり、また同じようなことになる…まさに苦の輪廻…とても解脱どころではない、、 https://t.co/NPW2CwyJ4K
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月19日
やはり、第二、第三のオウム真理教が生まれる土壌がまだまだあると実感するところであり、誠に注意しなければならないですね。 https://t.co/abuMFiqygP
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月19日
野村先生のおっしゃられる通りであります。誠に他山の石としなければなりません。 https://t.co/wSMPLYntsI
— 川口英俊@往生院六萬寺@副住職@仏教 (@hide1125) 2019年3月19日
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小池さんの修行の完成度30%というのも、あまりに高過ぎる自己評価でしょう、、拙生の自己評価など、0.000000000001%以下でも高いと思っております。
この凡俗の身においての福智二資糧の集積が、いかに困難なものであるのか、もっと思い知らなければいけないことでしょう。
いずれにせよ、他山の石として自省、精進に努めて参りたいものでございます。
以下、2/19の拙投稿から・・
この凡俗における粗い意識下において、理解、あるいは体験した「空性」というものは、「死」によってほとんど霧散してしまうものとなり、恐らく「中有」においても全く役に立たないものとなってしまうことでしょう。
ですから、今、この拙生が理解できている「空性」(もちろん相当低いレベルですが・・)なども、死によって全く役に立たなくなるのは必定であります。
重要なのは、粗い意識でない、微細な意識、智による理解、体験となるのであります。
この凡俗の身、粗い意識・比量・現量・言説知・智では、煩悩障、所知障、倶生の諦執等により、とても真なる「空性」の理解など不可能であるため、当然に、今世の拙生の空性理解レベルも、いまだ悟りに必要となる智慧資糧の億分の一、いや兆分の一にもなっていないことでしょう・・
もちろん、それは福徳資糧も同様であります・・
無上瑜伽タントラは、凡俗の身、粗い意識・比量・現量・智では、とても積むことのできない智慧資糧と福徳資糧を、どのようにして迅速に積むべきであるのかの理論、構造を示すところとなっており、成就法の焦点もそこになっているのであります。
なぜ、ツォンカパ大師は、一切タントラの王として秘密集会タントラに着目なさられたのか、例えば、同じ無上瑜伽タントラ系としてのチャクラサンヴァラ、ヘーヴァジュラ、ヤマーンタカ、チッタマニターラなどの成就法と秘密集会タントラの成就法での優劣の差についての疑問も、そこが焦点となってくると考えております。
しかし、成就法は、上師瑜伽も含めて、不断行が三昧耶となるため、やはり余程の覚悟がない限りは安易に灌頂を受けない方がよいのは言うまでもないのでありますが。。
どのような三昧耶の成就法となるのか・・〇〇先生は厳しい行者であられるため、少し戦々恐々なのでもあります・・
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2019年5月~9月・仏教サロン京都・特別講座「ツォンカパ大師とダライ・ラマ法王の教え」
Facebookイベントページを立ち上げて下さっております。
https://www.facebook.com/events/256079555267496/
2019年5月~9月・仏教サロン京都・特別講座
「ツォンカパ大師とダライ・ラマ法王の教え」ご案内
https://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/7f928c4228af6f94c0f2a2379bbfd269
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秘密集会タントラ灌頂拝受へと向けた予習のために精読する典籍類

既に二ヶ月を切っています。とにかく鋭意に予習に努めて参りたいと存じます。
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お坊さんネットQ&Aサービス・hasunoha
http://hasunoha.jp/
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日々の修習
毎日のお勤め・・
・六座グル・ヨーガ(フルバージョン)(朝夕)
・ガンデン・ラギャマのグル・ヨーガ
・チッタマニターラ尊成就法
都度のお勤め・・
・甚深道たる上師供養儀軌・楽空無差別のグル・ヨーガ
・上師供養における供物の供養というもの
・ポア(ポワ)観想成就法・ミトラジョーキ大師「三つの真髄の教え」
・「五次第」読誦(秘密集会究竟次第解説和訳テクスト)

口自在たる慧蔵にて至善なる勝者流の、教誨の真髄を持す比類なき御方、無数なる勝者の海を凝集せし御身に祈願せん。最上と共通の悉地を給わんことを。ダライ・ラマ14世ガクワン・ロサン・テンジン・ギャツォ猊下に最敬礼申し上げます。
「偉大なる第十四世の長寿を祈願する如意自在王〔経〕」
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/8f49efb18934ec00993d52e91c603327
2018.11.22「ダライ・ラマ法王猊下・平安・平和への祈りin福岡」法要参加ご報告
https://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/bc7dbbb4981e1c3887e2418fdd2152b1
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春秋彼岸中日・年2回開催・夕陽の彼方に観た浄土
往生院「日想観・極楽誓願法要」
次回開催は、9/23・彼岸中日・夕刻(雨天中止)
http://blog.livedoor.jp/oujyouin_blog/archives/72883056.html
岩瀧山・滝行修行ご案内
http://blog.livedoor.jp/oujyouin_blog/archives/77069127.html
2019年5月~9月・仏教サロン京都・特別講座
「ツォンカパ大師とダライ・ラマ法王の教え」ご案内
http://blog.livedoor.jp/oujyouin_blog/archives/79199190.html
往生院六萬寺サイト
http://oujyouin.com/
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これまでの過去記事等は、拙サイトをご参照頂けましたらと存じます。
川口英俊サイト
http://www.hide.vc/

