川口英俊の晴耕雨読ブログ

感興のことば・第9章・17・18

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第9章・17・18

第9章 行ない

17 悪い事をしても、その業(カルマ)は、しぼり立ての牛乳のように、すぐに固まることはない。(徐々に固まって熟するのである。)その業は、灰に覆われた火のように、(徐々に)燃えて悩ましながら、愚者につきまとう。

18 悪い事をしても、その業(カルマ)は、刀剣のように直ぐに斬ることは無い。しかし、来世におもむいてから、悪い行ないをした人々の行きつく先を知るのである。のちに、その報いを受けるときに劇しい苦しみが起る。

岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

17 悪い事(悪行)をしても、その業(カルマ)は、しぼり立ての牛乳のように、すぐに固まることはない。(徐々に固まって熟するのである。)(すぐにその業の報いがやってくるというわけではない)。その業は、灰に覆われた火のように、(徐々に)燃えて悩ましながら、(輪廻の中、)愚者につきまとう。

18 悪い事(悪行)をしても、その業(カルマ)は、刀剣のように直ぐに斬ることは無い。(すぐにその業の報いがやってくるというわけではない)。しかし、来世(次の輪廻)におもむいてから、悪い行ない(悪行)をした人々の行きつく先を知るのである。のち(の輪廻)に、その報いを受けるときに劇しい(激しい)苦しみが起る。

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感興のことば・第9章・6・7・8

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第9章・6・7・8

第9章 行ない

6 この世で他人のした悪い行ないを見ては、ひとは非難するであろうが、その悪い行ないを自からしてはならない。悪人は実に(自分の)業に束縛されている。

7 詐欺や慢心をともない、正しくない行ないにより、あるいは他人から企まれて、人々を傷つけるならば、その人々は深い抗(あな)の中に堕ちる。人々は実に(各自)業に縛せられている。

8 人がもしも善または悪の行ないをなすならば、かれは自分のした一つ一つの業の相続者となる。実に業は滅びないからである。

岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

6 この世で他人のした悪い行ない(悪行)を見ては、ひとは非難するであろうが、その悪い行ない(悪行)を自からしてはならない。悪人は実に(自分の)業(カルマ)に束縛されて(輪廻の中を彷徨い苦しみ続けて)いる。

7 詐欺や慢心をともない、正しくない行ない(誤った行い、悪行)により、あるいは他人から企(たくら)まれて、人々を傷つけるならば、その人々は深い抗(あな)の中(長い輪廻)に堕ちる(苦しむ)。人々は実に(各自)業(カルマ)に縛せられて(束縛されて輪廻の中を彷徨い苦しみ続けて)いる。

8 人がもしも善(善行)または悪の行ない(悪行)をなすならば、かれは(輪廻の中における)自分のした一つ一つの業(カルマ)の相続者(束縛された者)となる。実に業(カルマ)は(輪廻の中で)滅びないからである。

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感興のことば・第8章・14・15

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第8章・14・15

第8章 ことば

14 真実のことばは不滅であるはずである。実に真実のことばは最上である。かれらは、真実すなわちことがらと理法の上に安立したことばを語る。

15 安らぎに達するために、苦しみを終滅させるために、仏の説きたまうたおだやかなことばは、実に善く説かれたことばである。

岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

14 (ブッダ・目覚めたる人の)真実の言葉は(変わらず)不滅であるはずである。実に真実の言葉は最上である。かれらは、真実すなわちことがら(事象)と理法(真理)の上に安立(安定)した言葉を語る。

15 安らぎ(涅槃)に達するために、苦しみ(の素因となる煩悩)を終滅させるために、仏の説きたまうた穏やかなる言葉は、実に善く説かれた言葉である。

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感興のことば・第7章・4・5・9

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第7章・4・5・9

第7章 善い行ない

4 身体による悪い行ないを捨て、ことばによる悪い行ないを捨て、心による悪い行ないを捨て、そのほか汚れのつきまとうことを捨てて、

5 身体によって善いことをせよ。ことばによって大いに善いことをせよ。心によって善いことをせよ。---汚れのさまたげの無い、無量の善いことを。

9 聖者は実にひとを傷つけることなく、つねにことばについてよく慎んでいる。かれらは不死の境地(くに)におもむき、そこに至れば悩むことがない。

岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

4 身体による悪い行ない(悪業)を捨て(行なわず)、ことば(言葉)による悪い行ない(悪業)を捨て(行なわず)、心による悪い行ない(悪業)を捨て(行なわず)、そのほか汚れ(煩悩・執着・束縛)のつきまとうことを捨てて(離れて)、

5 身体によって善いこと(善行)をせよ。ことば(言葉)によって大いに善いこと(善行)をせよ。心によって善いこと(善行)をせよ。---汚れ(煩悩・執着・束縛)のさまたげの無い、無量の善いこと(善行)を。

9 聖者は実にひと(他)を傷つけることなく、常に言葉の扱いについてよく慎んでいる。かれらは不死の境地(くに)(涅槃・彼岸・悟りの域)におもむき、そこに至れば悩むことがない。(輪廻転生の苦におもむく煩悩がない。)

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感興のことば・第6章・11・12

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第6章・11・12

第6章 戒しめ

11 戒しめと精神統一と明らかな智慧とのある人は、これらをよく修養している。かれは究極の境地に安住し、汚れが無く、憂いが無く、迷いの生存を滅ぼし尽くしている。

12 執著から解放されて、こだわりなく、完き智慧あり、煩悩のさまたげなく、悪魔の領域を超えて、太陽のように輝く。

岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

11 戒しめ(戒律)と精神統一(禅定)と明らかな智慧とのある人は、これらをよく(守り)修養している。かれは究極の境地に安住(安らかなる涅槃の境地を楽しみ)し、(清く)汚れが無く、憂い(・心配・不安)が無く、迷いの生存(輪廻転生の苦の原因となる煩悩)を滅ぼし尽くしている。

12 執著(執着)から解放されて、こだわりなく(、囚われも無く)、完き(完全な)智慧あり、煩悩のさまたげなく、悪魔の領域(輪廻転生の素因である煩悩のある域)を超えて、太陽のように(仏法を以て世に)輝く。

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感興のことば・第6章・8・9・10

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第6章・8・9・10

第6章 戒しめ

8 修行僧は堅く戒めをたもち、心の念(おも)いと明らかな智慧とを修養すべきである。つねに熱心につつしみ深くつとめはげむならば、苦しみを消滅し尽すに至るであろう。

9 それ故に、つねに戒しめを守り、精神の統一をまもる者であれ。真理を観ずることを学び、しっかりと気をつけて落ち着いておれ。

10 かれは束縛の絆が消え失せて、慢心もなくなり、煩悩のさまたげもなく、身体が壊(やぶ)れて死んだあとでも明らかな智慧をたもち、ときほごされて、(迷える人の)部類に入らない。

岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

8 修行僧は堅く戒め(戒律)を守り、心の念・想(おも)いと明らかな智慧とを修養すべきである。常に熱心に慎み深く修行に勤め励むならば、苦しみを消滅し尽す(涅槃・彼岸)に至るであろう。

9 それ故に、常に戒しめ(戒律)を守り、精神の統一(禅定)を守る者であれ。真理(四聖諦、諸行無常・諸法無我・一切皆苦・涅槃寂静)を観ずることを学び、しっかりと気をつけて落ち着いておれ。

10 かれ(ブッダ)は束縛(執着)の絆が消え失せて、慢心もなくなり、煩悩の妨げもなく、身体が壊(やぶ)れて死んだあとでも明らかな智慧を保ち、(苦しみから)ときほごされて(解脱して)、(輪廻転生の苦、迷える人の)部類に入らない。(再び輪廻に戻ることはない)

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感興のことば・第5章・18

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第5章・18

第5章 愛するもの

18 どの方向に心でさがし求めてみてもそれぞれの自己がいとしいのである。それ故に、自分のために他人を害してはならない。

岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

18 四方八方、上下、いずこにおいて心でさがし求めてみても、それぞれの自己が(自分が一番に)いとしいのである。誰もが一番に自分が愛しい、それ故に、他人も、三界(欲界・色界・無色界)のいかなるものでも、一番に自分が愛しい、自分のために(自分がやられて嫌なこと、苦しいことについて)他人を害してはならない。

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感興のことば・第5章・2・3・4

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第5章・2・3・4

第5章 愛するもの

2 愛するものから憂いが生じ、愛するものから恐れが生ずる。愛するものは変滅してしまうから、ついには狂乱に帰す。

3 世間の憂いと悲しみ、また苦しみはいろいろである。愛するものに由って、ここにこの一切が存在しているのである。愛するものが存在しないならば、このようなことは決して有り得ないであろう。

4 それ故に、愛するものがいかなるかたちでも決して存在しない人々は、憂いを離れていて、楽しい。それ故に、憂いの無い境地を求めるならば、命あるものどもの世に、愛するものをつくるな。
岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

2 この世においては愛するもの(愛執という妄執)から憂い(・心配)が生じ、愛するもの(愛執という妄執)から恐れ(・不安)が生ずる。愛するものは(諸行無常なる中、必ず)変滅してしまうから、ついには狂乱(混乱・錯乱)に帰す。

3 世間の憂い(・心配・不安)と悲しみ、また苦しみはいろいろである。愛するもの(愛執という妄執)に由って、ここにこの一切(の苦しみ)が存在しているのである。愛するもの(愛執という妄執)が存在しないならば、このようなことは決して有り得ないであろう。

4 それ故に、愛するもの(愛執という妄執)がいかなるかたちでも決して存在しない人々は、憂い(・心配・不安)を離れていて、楽しい。それ故に、憂いの無い境地(煩悩を完全に滅した安楽・寂静なるな涅槃の境地にある)を求めるならば、命あるものどもの世(諸行無常なるこの輪廻)に、愛するもの(愛執という妄執)を決してつくるな。

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感興のことば・第4章・36・37・38

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第4章・36・37・38

第4章 はげみ

36 修行僧らは、つとめはげむのを楽しめ。よく戒めをたもて。その思いをよく定め統一して、自分の心をまもれかし。

37 さあ、奮い立て。外へ出て行け。仏の御教えにつとめよ。死王の軍勢を追い払え。---象が葦の生えている住居を出て行くように。

38 この教説と戒律とにつとめはげむ人は、生れをくりかえす輪廻を捨てて、苦しみを終滅するであろう。

岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

36 修行僧らは、勤め励むのを喜び楽しめ。よく戒律を守って。その思いをよく定め統一(禅定)して、自分の心を(煩悩から)守らなければならない。

37 さあ、しっかりと奮い立て。外へ出て行け(修行遍歴せよ)。仏の御教えに勤めよ。死王(執着・妄執・煩悩)の軍勢を追い払え。---象が葦の生えている住居を出て行くように。(絡みつく俗世の執着・妄執・煩悩を離していくように。)

38 釈尊の教説と戒律とに勤め励む人は、生れをくりかえす輪廻(輪廻転生)を捨てて、苦しみ(苦しみの素因である執着・妄執・煩悩)を完全に終滅するであろう。

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感興のことば・第4章・30・31

感興のことば・ウダーナヴァルガ・第4章・30・31

第4章 はげみ

30 修行僧はつとめはげむのを楽しみ、放逸(なおざり)のうちに恐ろしさを見、一切の束縛の絆の消滅し尽くすことを次第に体得する。

31 修行僧はつとめはげむのを楽しみ、放逸(なおざり)のうちに恐ろしさを見、やすらぎの境地を体得する。それはつくり出すはたらきの静まった安らかさである。

岩波文庫「ブッダの真理のことば 感興のことば」中村元訳より

英俊・解釈コメント

30 修行僧は(仏道に)つとめはげむのを楽しみ(喜び)、放逸(なおざり)(いい加減)のうちに恐ろしさを見て、一切の束縛の絆(執着・妄執・煩悩)の消滅し尽くすことを次第に体得する。

31 修行僧は(仏道に)つとめはげむのを楽しみ(喜び)、放逸(なおざり)(いい加減)のうちに恐ろしさを見て、やすらぎの境地(涅槃・彼岸・安楽なる悟りの境地)を体得する。それはつくり出す(執着・妄執・煩悩)はたらきの静まった安らかさ(涅槃・彼岸・安楽なる悟りの境地)である。

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